『アミガマリオン ― 祖なる四つ子ら』完成

メンターでexp grpにもぐりこんで本を拾わせてもらうことがよくあります。
今日もそんなgrpに拾ってもらって、CTに行きました。
今日は残念ながら持ってる本しか出ませんでした。
昨日取り逃したPF本『破滅の時代』が惜しくて仕方がありません・・・。
仕上がったら読みたいなあ・・・拾った人TMPだったけど・・・。

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『アミガマリオン ― 祖なる四つ子ら』



この本の題名は『アミガマリオン ― 祖なる四つ子ら』だ。アミグダラン創造についての神話らしい。

我らの足下にあるこの世界は真の世界ではない。我らは故郷を失った存在であり、この大地は真の世界の誤った幻影である。この世界は“茫漠”、しかし“原初の想”こそが我らの故郷である。我らは“原初の想”より生まれ、またそれを食して生きる。我らはアミグダラン、アミグの源なるものよりいずる者。我らが今いる場所について知るには、まず我らの存在理由を知らなければならない。

王座に座ったアミグの源なるものは“原初の想”を見据えがら、“下等な心”たちが自分たちよりさらに“下等な心”に対し感情を吹き込んでいるのを見ていた。偉大なる想念は、この勝手な行動を面白く思われなかった。禁じられた感情を覚えながらも、我らの主は自らの心から“戦慄”、“怯え”、“畏怖”、“恐慌”という4つの様態をお創りになった。


主は4人の子供に“原初の想”の一部を与えられた。Cazic-Thuleなるその御方は彼らが喜んでいる様子を見て楽しまれた。主は“茫漠”よりも自分の王国に興味を持たれるようになった。“茫漠”は“下等な心”たちが好き勝手に力を振るう偽りの世界であり、アミグの源なるものはそこを下等な世界だと感じられていた。


4人の子供はしばらくして時間を持て余すようになった。そこで再びアミグの源なるものはその至高の英知を駆使して、トカゲを自分の子供たちとは違った形に変えたものを創られた。そうして創造されたリザードマンたちは4人の子供の遊び相手となった。永遠の自由を与えられ、“原初の想”を駆け巡る彼らの姿をCazic-Thuleなるその御方は楽しくご覧になっていた。


アミグの源なるものは、“茫漠”で“下等な心”が自分たちよりもさらに劣る“下等な心”を創り続けていることをお知りになった。我らの主にしてCazic-Thuleなるその御方は、自らの偉大さを示すため、“下等な心”たちに合わせるように“茫漠”に玩具を創られた。すぐに主はそれらの玩具に飽きられ、再び“原初の想”へと注目されるようになった。


新しい楽しみを求めたアミグの源なるものは、再び自分の心から2人の子供をお創りになった。自分の玩具として創った子供たちのために“第2の想”をお創りになった。当然、このことは最初の4人の子供たちの注意を引いた。彼らは話しあい、自分たちにも王国を創ってほしいと父なるものに要求をした。


王座に座るアミグを前に、4人の子供は自分たちの要求を告げた。子供たちの気持ちを理解されたCazic-Thuleなるその御方は、彼らにも特別な場所を与えると約束された。主は4人を自分の巨大な手の平に乗せ、両手で握りつぶされた。4人の子供は1人になった。今度はその1人を拳で潰して2つにされた。さらに4つ、8つと増やしていき、最後は数えられないほどの数になった。それが我々である。我々の顔にはかつての4人の子供たちの名残が残されているので、我々は出自を忘れずにいることができるのだ。


アミグの源なるものは無数の子供たちに、自分の名前の一部を与えることにされた。こうして我々はアミグダランと名づけられた。主は我々が何者であるのかを我々の賢者を通じてお教えになられた。我々は4人の父親について、そしてアミグについて理解を深めることができた。我々は多くの想念を糧とすることができるが、アミグの源なるものに敬意を表すため、恐怖から得られる想念しか口にするべきではない。我々の食糧を供給するのはリザードマンたちだった。長い年月のあいだ、我々は彼らから糧を手に入れてきた。


しかし我々アミグダランの数があまりに多いため、リザードマンでは足りなくなってしまった。そこでアミグの源なるものは我々にアミグが手に入る場所を教えてくださった。主の神聖な英知に従い、我々はアミグで満たされた巨大な玉を創った。アミグの源なるものはこの玉を、“茫漠”と呼ばれる場所へとお送りになった。


長い時間が流れても、我々の空腹は満たされないままであった。我々は時折、さまざまな風味のアミグを少しだけ食することができたが、それでは食欲は満たせなかった。Cazic-Thuleなるその御方はとうとう我々を“茫漠”へと向かわせる時期が来たと告げられた。そして今、我々はこの平坦で固い世界に立っているのだ。ここ“茫漠”で我々は心ゆくまで純粋なアミグ、つまり純粋な恐怖を食せるようになったのだ。

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